☆ドローン特集①橋の老朽化を発見、他
周知のように、ドローンは登場以来、その用途が拡大の一途となっています。
今週の本欄では、そんなドローンの活躍ぶりを、いろいろな媒体に掲載された記事から簡単に取りまとめた《ドローン特集第一弾》をお送りします。
まず最初の話題は6月6日付けのMBSニュース(毎日放送)から。「ドローンで『橋のひび割れや腐食』を探せ!!危険な高所作業を回避…足場コストも削減に」とのタイトルで紹介されています。
これは和歌山発のニュースで、つい先ごろ(6月6日)、和歌山県印南町に橋を管理する関係者が大集合、橋梁点検の強力なツールとしてのドローンの有効性を、みんなで確認したという内容のニュースでした。
その結果、これまでなら足場を組んで人が高所に上り、橋梁の老朽化部分などの確認を行っていた危険なプロセスが、ドローンを活用すればあっという間に遂行できること。危険回避だけでなく、結果的に足場を組むコストも削減されることなどが、改めて確認されました。
例えば無電柱化がなかなか進まない現状のなか、人が上る前に電柱の高所部分の確認は超小型ドローンで一気にやってしまうというような時代が、電設業界にもすぐそこまで来ているのかもしれませんね。
次は少し以前のニュースですが、2019年10月17日付けの電気新聞デジタルに掲載された「送電工事で活用されるドローン。ガイドロープ巻き込みを防ぎ安定飛行を実現」と題する記事の概要です。
北陸電力グループの北陸電気工事が、送電線工事で定評のある平野電業(富山市)と連携し、開発していた「ドローンを活用した延線工法」が、ついに実用段階に入ったという内容のニュースでした。
その際の課題の一つが、ガイドロープをドローンのローターに巻き込まれないようにすることでしたが、両社の試行錯誤と実験の繰り返しで、その課題が解決しつつあるというニュースが紹介されたのです。
そして、その後の成果は?
帆区立電気工事と連携して、より実用的なドローンの開発を主導してきた平野電業の公式サイトを閲覧してみたところ、次のような文言が目に入ってきました。
「ドローン延線(延線工事用無人航空機)」「特許取得」
パイロットロープ(ガイドロープ)が引っかかったりして、ドローンが下方向に強く引っ張られても、反対に上方向に強く引っ張られても安定した飛行が実現。その他、ドローンを使った送電線工事で考えられるさまざまな障壁も見事にクリアされ、特許取得に至ったとのこと。素晴らしいですね。
このように日進月歩で進化を続ける建設現場、電設現場で有用なドローンについては、さまざまな企業がサービス体制を整えて建設各社、電設各社の需要拡大を図っています。
九州電力グループの九電ドローンサービスは、その典型的なドローンサービス会社ですが、その具体的な事業内容などは、次号で詳細をお伝えします。