◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします
建設系のニュースメディア「ITmedia(10月27日付け)」によれば、スマホで使える「安全確認アプリ・AIJO Safety」が話題を呼んでいるとのこと。
このアプリをダウンロードしたスマホで作業員の装備を撮影すると、安全装備がきちんと揃っているかをSIが確認し、現場責任者のもつスマホなどの端末はもちろん、遠隔地の安全管理担当者にも情報が伝達され、共有されます。
不備があれば現場責任者がその場で注意を促すことができることから、とくに高所作業に従事する技能者への注意喚起が徹底されます。
開発したのはコムシス情報システム(東京都港区)。建設現場だけでなく電設現場でも役立ちそうなこのアプリ、今後の展開が注目されます。
日刊建設工業新聞(10月27日付け)によれば、電気設備工事業も含む建設業における「女性活躍」を応援する一般社団法人・女性技能者協会が10月26日に発足したそうです。
建設業界における女性活躍の必要性は、近年、常に話題になってきましたが、今回発足した女性技能者協会は、現場の進行管理などではなく、現場作業に直接携わる女性技能者に焦点を当てた団体の発足というところが、とりわけ目立ちます。
そして女性技能者協会の立ち上げの推進役になったのが、京都市左京区に本社を置く「なないろ電気通信」の前中由希恵さん(第一種電気工事士)であることから、今後、女性技能者協会は女性電気工事士とのご縁も深くなりそうな期待が持てます。
目下のところ、女性の電気技能者を中心とする発信活動は、各県の業界団体が主軸になって実施されています。そうした地道な活動への努力に加えて、今回の女性技能者協会の発足により、今後はより幅の広い女性技能者たちの発信も加わってきそうな気配がします。今後の展開を期待して待ちたいと思います。
サステナブル・ビジネス・マガジン「alterna」(11月4日付け)によれば、「使用電力の再生可能エネルギー100%化」を目指す「再エネ100宣言RE Action」の加盟団体が、2021年11月初旬現在で200団体(従業員数の総計約13万人)、総消費電力量も1325GW時に到達したとのことです。
また「再エネ100宣言RE Action」の主催団体も、従来のグリーン購入ネットワーク、イクレイ日本、公益財団法人地球環境戦略研究機関、日本気候リーダーズ・パートナーシップに、新たに一般社団法人・地球温暖化防止全国ネットも加わったとのこと。
脱炭素社会に向けた動きは、各方面から風雲急を告げつつあるようです。
日刊建設工業新聞(10月28日付け)によれば、かねてより発信されていた「帝国ホテル本館建て替えプロジェクト」(実施は2031年度~2036年度予定)のデザインアーキテクトに、建築家の田根剛さんを起用すると発表しました。
元Jリーガーという異色の経歴をもつ田根剛さんは、フランス文化庁から新進建築家賞を授与された他、イギリスのICON MAGAZINE誌では「世界の最も影響力ある若手建築家20人」にも選出されるなど、まさに新進気鋭の建築家。
東京都の都市再生プロジェクト(内幸町1丁目街区)の目玉でもあり、日本の建築物のアイコンの一つともいえる帝国ホテル本館が、どのような新時代の衣をまとった作品に仕上がるのか、楽しみです。