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投稿日:2022年9月2日 更新日:

☆おたふく手袋のタイ進出を支える技術

数ある老舗作業着メーカーのなかでも異色の存在なのが、1926(昭和2)年に軍手製造の専門メーカーとしてスタートした「おたふく手袋」(大阪府箕面市)です。

現在では社名はそのままに、軍手だけでなくあらゆる素材の作業用手袋をはじめ、靴下や安全靴、レインウェアなどを幅広くてがけています。

その「おたふく手袋」がこのほど、スポーツ向けの機能性インナーウェアブランドである「BODY TOUGHNESS」を、タイで販売展開することになった旨、ニュースリリースを行いました。

タイではタイ国内の大型スポーツ店「スポーツモール」で独占販売するとのこと。ニュースリリースでは「グローバルスポーツブランドの取り扱いがメイン」の「スポーツモール」では、日本国内でもマイナーなブランドである「BODY TOUGHNESS」を販売するのは「かなりの特殊ケース」なのだそうです。

そのような位置づけの製品が「スポーツモール」で取り上げられることになった要因として、ニュースリリースでは「不快な汗を瞬時に乾かすインナーウェアや、高い冷感性を持ったウェアなどの機能性が、他のスポーツブランドにはない商品であると評価され採用」されたと書かれています。

タイも暑い国ですが、高温多湿の日本で鍛えられた老舗「おたふく手袋」のインナーウェア製造技術の基本性能や、冷感性に優れているなどの高機能が、改めて評価されたということなのでしょう。

そう考えれば、今回のタイ進出は、おたふく手袋の本格的な海外進出のさきがけになる事例なのかもしれません。

おたふく手袋のこれからの躍動に期待したいと思います。

 

☆ワークマンプロの快適デニム地作業着

少し前まではデニム地の作業服はあまり人気がありませんでした。もともとデニムは作業着素材として開発されましたが、伸縮性の問題も吸汗性の問題などがクリアできず、現代の多様な現場シーンではあまり見ることがありませんでした。

しかし、肌触りがソフトで伸縮性があり、吸汗性にも優れたデニム地が登場してからというもの、建設現場などでもデニムの作業着を不通に見かけるようになりました。

業界最大手のワークマンでも、そんなデニムの作業着はざっくりとした着心地と耐久性、ファッショナブルなイメージなどが相まって大人気。

とくにワークマンプロを中心に展開されている「プロコア」シリーズは、昨年だけでも年間120万着が売れたのだそうです。

今年6月27日付のネットニュース「ブランドVIEWS」によれば、プロコアのデニムパンツには膝の部分が立体的で動きやすかったり、ジージャンのポケットには作業着のマストアイテムである「ペン刺し」が付いているなど、基本もバリエーションも押さえた造りがなかなかの優れものなのだそうです。

さらに生地全体のストレッチ性も作業着らしからぬレベルを実現しているとのこと。

人気の秘密があちこちに配されていることが、よく分かります。