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ワーキングウェア

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☆アメリカ生まれの作業着3種の話題

作業着の話題をあれこれ、ネット検索していたら、「ENGINEERED THE UNIFORM」というタイトルのサイト(2021年5月26日付/運営は中塚被服株式会社)に掲載されている、アメリカの作業着に関する興味深いコラムに出会いました。

「アメリカの作業着有名メーカー7選!普段着ているあの服も実はワークウェアだった」と題するコラムです。

そこにはまず「アメリカ発祥の作業着3種」として、「ジーンズ」「カーゴパンツ」「オーバーオール」が取り上げられています。

さらに、そのうちのジーンズは、19世紀のゴールドラッシュ(砂金掘りブーム)の際に考案された作業着がルーツになっているのだそうです。

フリー百科事典ウィキペディアに掲載されている「ジーンズ」によれば、ジーンズは1870年に仕立て屋のヤコブ・デービスという人が、鉱山で働く鉱夫たちのために、リーバイス社のキャンバス生地を使い、要所に銅のリベットを配したワークパンツを売り出したのが、始まりだそうです。

リーバイスはよく「世界最古のジーンズ・メーカー」と称されますが、こういうエピソードがその証拠になっているんですね。

そして銅のリベット。デニム生地だけじゃなく、ジーンズにはあれが不可欠なのた゜ということに、今さらながら気づきます。

次のカーゴパンツは、元々、20世紀前半期のカーゴシップ(貨物船)に乗り組んで荷物を上げ下ろしなどをする、港の荷役作業員たちがはいていた、作業用のワークパンツがルーツなのだそうです。

生地は厚手の綿布。ご承知のように、通常のポケット以外に、両方のひざ上にもポケットが付いており、工具などを入れるのに便利な造りになっています。

このカーゴパンツが世界的な人気を博すようになったのは、第2次大戦中に米陸軍の空挺(パラシュート/落下傘)部隊が、戦闘服に採用してからとされます。

全体にダブっとしたつくりなのは、空挺部隊が空から舞い降りる際の風圧と、何か関係があるのでしょうか?

ただ、ニッカボッカと同じように、ダブっとしたズボンの裾を靴の中にしまえば、忍者の袴のようにも見えるから不思議です。

考えてみれば、忍者の袴も作業着であり、戦闘服ですもんね(笑)。

次にオーバーオールですが、これは1890年代に、すでにジーンズメーカーのリーバイスからデニム生地のオーバーオールが発売されていたようです。

サロペットともいわれるオーバーオールは、肩ひも付きの釣りズボン状の作業着ズボンを指しますが、胸当ての付いているものと付いていないもの、さらには、背あての付いているものと付いていないものなどに、大別できるようです。

特にジーンズのオーバーオールはいろいろなバリエーションがありますよね。流すボンに半ズボン、女性用のオーバーオール・スカートも人気の高い商品です。しかし、作業着(ワークパンツ)としてのオーバーオールは、やはり長ズボンが王道でしょう。

最近はジーンズっぽいデニム仕様の作業着がずいぶん一般的になっていますが、これには150年近い歴史があるんですね。