☆パナソニック液晶ディスプレイ特別清算
帝国データバンクの10月13日付「倒産・動向速報記事」によると、パナソニックホールディングス連結子会社のパナソニック液晶ディスプレイ株式会社(IPS液晶製造)が、10月4日付で、神戸地裁姫路支部より特別清算開始命令を受けたとのこと。
負債総額は本年8月末現在で5386億円と発表されています。
同社の設立は2004(平成16)年10月。当時は薄型大画面テレビの「プラズマテレビ」などが人気を博しており、大型液晶テレビも付随して、よく売れていました。
パナソニック液晶ディスプレイはそんな最中に、まずは2004年10月、日立液晶ディスプレイの名称で出発。翌2005年1月に、日立製作所、東芝、パナソニックホールディングス(当時は松下電器産業)との合弁会社となりました。大型液晶テレビはその後、激しい価格競争に見舞われ、売り上げを急激に低下させた同社は、2010年代初頭には、パナソニックホールディングスの連結子会社となり、現在に至っていました。
その後も売り上げは低下の一途で、そうした歳月の積み重ねを受けて今回、特別清算開始命令が出されたということになります。
大型液晶テレビの時代は、改めて一つの区切りを迎えたといえるでしょう。
☆若者への認知度アップCMを学生に依頼
電力プラント建設のリーダー的企業として知られる日本建設工業株式会社(中央区月島4丁目)は昨年、大阪経済大学人間科学部の「弦間一雄ゼミ」に対して企業CMの制作を依頼。「なにをする、日本建設工業」をタイトルとするそのCMが、この10月16日から放映開始となりました(放映は関東・関西・東北・北陸・四国・山陽地方のローカル放送)。
大阪経済大学プレスセンターが発信したニュースリリースによれば、日本建設工業からの依頼内容は「新卒採用の支援・促進を目的に、学生世代にあまり知られていない日本建設工業の仕事内容を、魅力的に伝えるテレビCM」で、なおかつ「社名の建設および工業という言葉から連想するイメージと、日本建設工業が手掛ける電力プラント建設との間に生じがちなイメージの乖離を埋めるような内容のCM」というものだったそうです。
もともと日本建設工業と大阪経済大学とは、産学連携の協定を締結している間柄ということもあり、日本建設工業は自社の若者世代に対する認知度アップのCM制作を、大学生たちに依頼したという背景があるとのこと。
なるほど、学生たちの認知度を高めるためには、学生たちの知恵を借りるというこの手法は、電気設備工事業界や業界企業の認知度アップにも有効なのではないでしょうか。
☆ダム建設現場の「工場化」を実現!!
鹿島が秋田県東成瀬村に建設中の「成瀬ダム建設工事現場」において、ほぼ完全な「現場の工場化」を実現したとのニュースが入ってきました。
伝えたのは「日刊建設工業新聞」の10月16日付ニュースサイト。同記事によれば「成瀬ダム堤体打設工事」において、各種の自動化システムを投入。まさに「現場=工場」の様相を呈しているというのです(このニュースの詳細は次号に続く)。