☆電気味覚の力で減塩色をおいしく!!
キリンホールディングスからユニークな電気製品が発売されました。
5月20日付で同社がプレスリリースしたもので、その商品は「電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する《エレキソルトスプーン》」というもの。
副題には「塩分の取り過ぎという社会課題に向き合うキリンの新規事業」とありますが、これはキリンと明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科との共同開発によるもので、具体的には「減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した食器型デバイス」です。
発売に先立って、2022年4月11日付で「塩味が1.5倍になる効果」が発表されていました。そのときのプレスリリースを改めて確認すると、このデバイスを箸やスプーン、茶碗など日常的に用いる食器に搭載すると効果的との発表がなされています。
キリンホールディングスではこの現象を「電気味覚」と表現しており、まずはスプーンに応用したということなのでしょう。
メカニズムとしては、「人体に影響しない程度のごく微弱な電気を用いて、塩味の基になる塩化ナトリウムや、うま味の基となるグルタミン酸ナトリウムなどが持つイオンの働きを調整」することで「疑似的に食品の味を刻したり薄くしたりすることで、味の感じ方を変化させ」、これを「電気味覚」と名付けているようです。
このメカニズムは、応用の仕方によって、今後、さまざまな健康問題に資することのできる新技術といえるのではないでしょうか。
本欄では引き続き、その研究開発の進展を注視していきたいと思います。
☆新電力会社の撤退・倒産・廃業が続発
帝国データバンクが3月28日付で発信した、「新電力会社の事業撤退動向調査」に関するニュースリリースによると、新電力会社の撤退・倒産はここ2年間で激増。
2021年には706社が登録していましたが、そのうちの119社が、今年3月時点で、撤退・倒産の憂き目をみたというのです。
さらにそのうち、撤退は87社で、倒産・廃業が32社となっています。
それにの新電力会社と契約していた人の多くは、既存の電力会社との契約に後戻りしているとみられます。今後の動きも含め、詳細は次号でご報告します。
☆ダブルパンチで増える「とび工事業倒産」
東京商工リサーチは、5月4日付のプレスリリースにて、昨年度の「とび工事業」の倒産が過去10年間で最多を記録したと発信しました。
同調査によると、とび工事業の倒産件数はここ10年間のうち、2022年度までは毎年80件前後だったのが、昨年度は一気に135件に達したとのこと。
その要因は「売上(受注)の不振」が93件と全体の70%以上を占めているのが注目されます。次に多かったのは赤字累積などによる36件の倒産で、人手不足が原因の倒産も目立っているとのことでした。同様に多いのが「資材高騰などの物価高」で、人手不足とのダブルパンチによる倒産も少なくないようです。(このニュースの詳細は次号で)