新有楽町ビ 新橋駅前 有楽町ビル

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ゆったりしたフォルムがホッとする新橋ビル1号館

◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします

この7月28日、三菱地所は東京都千代田区有楽町のJR有楽町駅前に所有する「有楽町ビル」ならびに「新有楽町ビル」の建て替え工事に着手することを発表しました(両ビルは2023年中に閉館)。

有楽町ビルの竣工は1966(昭和41)年、新有楽町ビルは翌1967年に竣工しています。どちらも半世紀以上にわたり、有楽町駅前のランドマークとして親しまれてきました。

両ビルの建て替えについては、かなり前から噂にのぼっていました。それが今回、正式な計画として発表された訳ですが、有楽町ビル・新有楽町ビルの建替えは、三菱地所が久しい前から進めてきた大手町・丸の内地区の再開発と連動した動きであることも、改めて明らかにされました。

三菱地所では「大手町・丸の内・有楽町」を「広域丸の内エリア」と位置付け、一体的な再開発を進めており、有楽町周辺では有楽町エリア再構築を目指す先導プロジェクトとしてすでに「有楽町Micro STARsDev.」(マイクロスコープーズデベロップメント)を2019年12月に始動、有楽町『microFOOD&IDEA MARKET』(多機能型市場)を開業しています。

さらに有楽町ビル・新有楽町ビルの跡地に同エリアの旗艦ビルとしての新ビルを建設することで、再開発が先行していた大手町・丸の内地区に引き続き、有楽町エリアの活性化を目指すようです。

有楽町駅前は新橋駅前とともに、戦後から高度経済財成長時代にかけて建てられた古いビルが今も生きている、都内でも数少ない盛り場です。

それがどのように変わっていくのか!? 今後の推移が楽しみです(最近の再開発計画はどこでも横文字が多く、イメージがつかみにくいのが難点!?・笑)。

そんな有楽町駅前よりも先に大変化しそうなのが、新橋駅前です。

自然に本欄でも少しご紹介しましたが、有楽町駅前における有楽町ビル・新有楽町ビルの建替えと同様、新橋駅前で再開発のターゲットになっているのはニュー新橋ビル(1971年2月竣工)と、新橋ビル1号館・2号館(1966年8月竣工)です。

ニュー新橋ピルはSL広場側(西口)、新橋ビル1号館・2号館は汐留側(東口)の駅前にそれぞれ立地しています

このうちニュー新橋ビルは2022年中に解体し、2023年中に新ビルの着工を目指すとしています(地権者を中心に組織された新橋駅西口市街地再開発準備組合が事業主体となり、野村不動産、NTT都市開発が協力する)。

一方の新橋ビル1号館・2号館は、2022年中にビル解体に着手し、2027年中に竣工の予定となっています(地権者を中心とする新橋駅東口再開発協議会が事業主体となり、三井不動産が事業協力者となる)。

新橋駅の西口・東口の名物ビルが来年(2022年)中に一気に解体され、新ピルの建設が始まるるわけです。

三菱地所が規定している広域丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)に加え、新橋駅前の再開発も含めると、東京の伝統的なビジネス街はそれこそ「100年に1度の大変貌」となりそうです。

8月4日、5日に予定されている「第16回若年者ものづくり競技大会」(電気工事・電子回路組み立て・業務用ソフトウェアソリューションズ・ITネットワークシステム管理・ウェブデザイン・機械製図など15職種に従事する若者たちが技能を競い合う大会)の結果を、次号でご紹介します。(以下、次号に続く)