◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします
1964東京オリパラとともに、高度経済成長時代の日本を彩る代表的な国際イベント「EXPO70大阪万博」(1970年)が開催されてから、今年で早や51年目。
2025年には大阪での開催2回目となる「2025大阪万博」が開催されます。
年間3000万人を超す外国人旅行者がもたらすインバウンド効果が最高潮のままに開催されれば、つまり新型コロナウイルス騒動がなければ空前の賑わいをみせたであろう「2020東京オリパラ」は、残念ながら新型コロナの逆効果で、空前の赤字五輪になってしまいました。
こうなると俄然、期待がより一層高まるのが、2025大阪万博の経済効果です。前回の1970大阪万博が、多分に1964東京オリパラの盛り上がりの余韻を追い風にしていたのに対し、今回は2020東京オリパラで被った各種のマイナスポイントを、ぜひとも2度目の大阪万博で取り戻してほしいというのが、経済界および国民を挙げての願いとなっています。
さらに「いくら何でも4年後の大阪万博の折には、ノーマスクでも世界中人々が交流できるような状況に戻っていてほしい」という強い願望も、そうした期待感を底上げしているのかもしれません。
実際、その願いが通じた場合には、空前絶後の盛り上がりが実現するかもしれません。
何はともあれ、そんなさまざまな思いが交差するなか、大阪府・大阪市・各種経済団体などが構成する「2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会」が、今月23日に大阪市役所で開催されました。
その結果を各種報道から引用すれば、2025大阪万博のパビリオン建設については、設計段階から工事施工者を同時に選定するECI方式が採られることが判明しました。
今後の予定としては、月瀬のようになります。
[2021年9月「出展基本計画」策定/それを受けプロポーザル方式で設計委託先の選定手続きを開始/2023年4月に着工/2024年10月に竣工を目標とする]
前回は現在の千里中央公園が会場となりましたが、今回はすでに、大阪市此花区の「夢洲エリア」が会場となることが決定しています。
今回ももちろん各種の先端技術が駆使されますが、注目されるのは「中小企業やスタートアップ企業の優れた先端技術を紹介する展示スペース」をしっかり設けるというプランでしょう。
日本の最先端技術を支えているのが、実は町工場(中小・零細企業)なのだという事実も、これによって改めて世界中に発信されることが期待されます。
欲をいえば、そうした先端技術を実現するに当たって、「日本の電気設備工事業の先端性がいかに役立っているのか」についても、国内外に幅広く発信されるといいですね。
頑張れ!! 2025大阪万博!!
日刊建設工業新聞8月20日付け紙面によると、清水建設はこのほど、「建物設備およびサービスロボット、自動運転車の統合制御が可能なモビリティ・コアシステム」を、同社の技術研究所に導入したそうです。
これからのまちづくりには、スマートシティやスマートビルなどの建設を軸に、その現場においても、あらゆる場面で自動化、スマート化が図られていくことは、すでに当然の大きな流れの一つとして、共通認識されています。
清水建設技術研究所ではそうした近未来に向けての、さまざまな技術開発および実証実験が行われていくことでしょうが、今後の推移が注目されます。