今週も建設・電設関連の話題をお届けします
電力の効率的な活用などに功績のあった事業や団体を顕彰する2020年度「新エネ大賞」(主催/新エネルギー財団)が、1月26日に発表されました。
選ばれた事業・団体は計22件。なかでも経済産業大臣賞はIHI、福島県相馬市など4件で、国土強靭化を謳う国の方針を反映して電力の地産地消および強靭性(レジリエンス)、再生可能エネルギーに関する固定買い取り制度に「依存しないビジネスモデル」などに特化した事業・団体が評価されたようです。
それらの傾向を通じて推測されるのは、国としても安心安全なエネルギーを強靭な体制で、常に創出・供給できるような体制づくりに力を傾注しているということ。さらに、たとえば再生可能エネルギーなどについては、従来の固定買い取り制度よりも効率的で、何かにつけリーズナブルなノウハウを求めているということでしょう。
今後の展開を注目したいと思います。
山陰地方のローカル紙・山陰中央新報の電子版を閲覧していたら、島根県の建設会社に勤務する女性従業員の有志がつくっている「しまね建設産業イメージアップ女子会」という団体が主催し、松江市のイオン松江ショッピングセンターで建設イメージアップのための写真展を開催したという興味深いニュースに出会いました。
「しまね建設産業イメージアップ女子会」では折に触れ、建設会社で働く女性従業員の動向を発信。設計・施工だけでなく、土木や左官など、さまざまな分野で建設に携わることの意義や楽しさを、世の女性たちや一般の人たちにも理解してもらえるよう、多彩な活動をしている由。
島根県以外にも同様の活動をしているグループはいくつもあります。彼女たちの今後の活動が楽しみですし、全国にこうした動きがより一層広がっていくといいですね。
東京労働局はこのほど、移動式クレーンの転倒災害について、その防止と安全管理の徹底に関する要請を、建設業労働災害防止協会東京支部などの業界団体に向け行いました。
具体的にはたとえば、移動式クレーンの安全装置などに関する機能を無効化する従事者が後を絶たないことへの防止策の徹底。作業計画の段階で吊り荷の重量に応じた作業半径の確保を徹底すること。軟弱な地盤の上で作業する場合には十分な強度の鉄板をクレーンの下に敷設すること。移動式クレーンを運転する際にはアウトリガーを最大限に張り出すこと。などなど、さまざまな要望が出されています。
作業現場ではえてして、作業員がそれぞれの「やりやすい方法」を自分流に拡大解釈してしまいがちですが、安全管理はいうまでもなく最重要事項。事故のない現場がより一層増えることを願いたいものです。
産官学民が共同で取り組む「サイバーセキュリティ月間」(2月1日~3月18日)を前に、日本建設業連合会はこのほど、会員企業向けに「情報管理強化」を呼びかけました。
ご承知のように昨年の緊急事態宣言(1回目)が発令されて以降、業界企業の多くは、可能な範囲内でのテレワークの導入をはじめとするICT化を推進しており、その成果は徐々に上がり続けています。
しかし、その半面、リモートでの連絡機会が増えるにしたがい、脆弱なセキュリティ環境による情報の漏洩や、第三者による意図的な情報流失の危機を迎えかねない事態が頻発しているのも事実です。
「サイバーセキュリティ月間」が政府主導による産官学民体制で立ち上げられたのも、そうした危険性を回避するためであるわけです。建設業における情報管理はコロナ時代ならではの課題といえるでしょう。