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建設・電設業界ザッピング  業界ニュースをクローズアップ38

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自然の冷熱は偉大なエネルギー源だ

◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします

4月24日付け北日本新聞Web版《Webun》に面白いニュースが出ていました。

北陸電力グループの北陸電気工事(富山市)と高岡市のレッグウェア製造会社・助野が「電気工事の作業者向けの靴下」を共同開発したというのです。

この靴下助野が東京医科歯科大学の全面協力のもとに開発した「着圧ソックス・らく圧」をベースに、足の疲れの軽減化を図った画期的な靴下だとのこと。

足の疲れの軽減化を図るため、ふくらはぎの筋肉を持ち上げるような編み方になっているのがミソで、これによって血流がよくなる。さらに作業の連続でほころびやすい「つま先」と「かかと」部分の強度を上げているほか、抗菌作用・防臭作用のある素材を使用しています。足が疲れた時に、人は無意識にふくらはぎを下からもみあげるようにすることがありますが、それは緊張をほぐして血流をスムーズにさせるためで、この靴下は履いているだけで、その効果が得られるのかもしれません。

この靴下のキャッチフレーズは「足元から働き方改革」というもの。なるほど足元の疲れが軽減されれば全身の疲労軽減に結び付くのも道理。エレクトリシャン(電気技術者)考案の優れモノとして、話題を呼びそうです。

IT環境の整備と共に企業が取り扱うデジタル通信情報は年を追うごとに急増しています。今や各企業が独自にデータの管理や運営を安定的に行うことは難しく、周知のように、その役割を代行して担う頼もしい存在がデータセンターです。

とくに1990年代以降、データセンターは日本各地に次々と建設されてきました。その勢いは今も留まるところを知りませんが、そんななか、共同通信グループのデータ管理会社・共同通信デジタルはこのほど、東光電気工事なども出資するホワイトデータセンターを北海道美唄市に設立したとの発表を行いました。

同センターがユニークなのは、日本有数の豪雪地帯である美唄市の自然環境を活用し、雪冷熱を利用しようとしているところ。

扱うデータが膨大なデータセンターは、ご承知のようにサーバーから排出される熱の量も膨大でその冷却化はセンターの安定的な運営に欠かすことができません。そこで美唄市という北海道内陸部特有の積雪や寒冷現象などの自然エネルギーを活用して冷却化を図り、100%人工的な冷却装置に必要な電力を大きく抑制しようという目的で設立されました。

その要である電気設備工事を担うのが東光電気工事。電気設備工事業界の雄・東光電気工事の多分野における積極的な進出策は、今年度も健在のようです。

JRの渋谷駅・池袋駅・新宿駅などの都内巨大ターミナルにおける、駅周辺の導線更新を始めとする大型の再開発工事はそろそろ、全体にカタチがみえてきました。そんななか、JR新宿駅からは少し離れた位置(歌舞伎町寄り)にある西武新宿駅と、JR新宿駅より少し西武新宿駅寄りの地下鉄丸ノ内線・新宿三丁目駅とを結ぶ「地下通路のリニューアル計画」が、このほど新宿区から発表されました。

これまで新宿サブナードがその役割を担っていましたが、新宿駅から地下鉄丸ノ内線沿いに延びる地下街メトロプロムナードを経由し、新宿サブナードの入口にたどり着くまでのルートはかなり遠回りになっていました。今回のリニューアル計画はその不便を解消しようとするもの。詳細は次号に続きます。