☆成長が見込まれるEV小型普通充電器
EV用の小型普通充電器「Ella」の開発で知られるジゴワッツ(東京都中央区)は今年3月、東海3県の正規代理店として岐阜県各務原市を本拠とする電気設備工事会社・片岡電工を選定しました。折からのEV車普及の流れに乗り、東海3県での営業展開は順調な推移を見せているようです。
片岡電工は家庭のLED電球交換から大規模建設工事まで手掛ける実績豊かな企業であり、そこを評価しての連携と、ジゴワッツのニュースリリースでも触れられています。
ジゴワッツはこれまで、Ellaの販売はオフィシャルストアからの通販か直接取引に限る形で行ってきましたが、地域の実力ある電気設備工事会社との連携で、東海3県での販売は全面的に片岡電工に委任する旨、発表されています。
周知のように、世界の脱炭素社会への取り組みは急速に進みつつあります。中でも乗用車の排ガス問題は脱炭素の肝の一つであり、自動車メーカー各社も数年以内のEV車への生産体制切り替えを続々と発表しています。したがって、今後は資材としての販売事業においても、電気設備工事の設置工事の受注と相まっての設置・販売事業においても、電設資材商社や電気設備工事会社とメーカーとの連携はますます増えていきそうです。
☆工作機械受注額は1000億円超を維持
日本工作機械工業会(日工会)は4月末、今年2月度の工作機械受注額を発表しました。それによれば、今年2月は前年同月比3.1%増の約1390億円を記録(16か月連続増)。
心配されるウクライナ紛争の影響や、部材不足、部材輸送費の高騰などの影響もあり、4月以降の実績にそれが反映されてくる可能性もあるようですが、今後の推移が気になります。
☆好況が続く南アジアの電設資材市場
今年早々から関連ニュースが続出していた、パナソニック(パナソニックライフソリューションズベトナム有限会社)によるベトナム工場での電設資材増産の動きは、その後、具体的な動きが相次いでいます。
これはベトナム国内で急増している電設資材の需要に応えるもので、すでに来年4月からの稼働を見越した配線器具、ブレーカー、照明器具、ファンなどの生産新工場の建設が始まっています。
ベトナム国内の電設資材の需要増への動きは、ベトナムの経済成長の急進をそのまま表しており、ベトナムのGDPは今後少なくとも2030年まで、年6%超の上昇を維持することが予測されているほどです。
パナソニックのニュースリリースによれば、今回の新社屋建設により、配線器具は2029年には年間1.5億個(現状の2倍弱)に達する見込みとされています。
また、パナソニックライフソリューションズインドでは、今年4月からインド南部のスリシティ工業団地にて新工場が稼働開始。
同社にとってはインドで4番目の電設資材工場となりますが、ベトナムと同様、配線器具や電線、ブレーカーなどの需要増が急増しているとのこと。南アジア市場の動きからは、当分、目が離せそうにありません。